一宮の位置
淡路島の北西部に位置し、淡路国一宮である伊弉諾神宮が所在することが旧 一宮町の由来といわれています。海と山との美しい景色や、それらから戴く 豊富な恵み、くらしに息づく歴史を感じることができる場所。瀬戸内海に沈む夕陽の美しいスポットとしても人気です。
寶來堂
1861(文久元)年創業の和菓子屋さん。
現在5代目で息子さんが6代目。
看板商品は酒饅頭「まわり弁天」。
酒饅頭自体は1861年当時からの人気商品なのだとか。
淡路島内の寺院が毎年持ち回りで弁財天をまつるという、300年間続いている伝統行事「淡路巡遷妙音弁財天(通称・回り弁天)」の法要にちなんで、1966(昭和41)年に酒饅頭が「まわり弁天」と命名され、現在も親しまれています。
回り弁天という行事は1年に1回行われ、弁財天さんを箱に入れ、箱に白い布をかけた状態で背負い、その箱を受け渡す行事。
お寺のだんじりも出るそうです。若者が背負っているとおしくらまんじゅうみたいになるそうで、その箱を覆っている布は安産祈願のお守りにされているとのこと。
そのほか若者向けのクリームを用いた大福などが売れ筋で、地域の子供たちが立ち寄れるように、駄菓子も扱っています。
線香工場と線香作り体験
2020年12月10日(木)
株式会社梅薫堂 吉井専務より梅薫堂についてご解説いただきました。
■線香づくりのはじまり
江井で線香づくりが始まったのは1850(嘉永3)年のこと。江井港は徳島藩の軍港として栄えた貿易の中継港だったため、廻船業(旅客や貨物を運んで回る船)が盛んだった。しかし、西向きの風が吹く冬の期間などは港が閉じることもあるため、その間は出稼ぎをして暮らしていた。江井は海運に恵まれており、材料が集めやすいという利点に加えて、線香づくりに適した環境(冬に西風が吹く、零度以下にならない)があったことから、廻船問屋の冬場の副業として7軒の船主が線香づくりを始めた(梅薫堂さんもそのうちのひとつ)。
線香には長崎と堺の2系統があり、堺の線香の歴史は400年と古い。江井の線香づくりのノウハウは、田中辰造さんが堺に学びに行ったことから始まる。その後、堺などと並んで江井も線香の生産地として名を馳せるようになるが、第二次世界大戦後の復興段階で、生産地は淡路が主力となった。現在では、日本で生産されている線香の70%が淡路島産である。
■香木が流れ着いた淡路島
『日本書記』には、推古天皇の時代に香木が淡路島に漂着したと記されている。島民はその木を香木と知らずに火を着けたところ、とてもいい香りがしたらしい。この木が流れついたところは枯木神社(淡路市尾崎220)だと伝承されているが定かではない(枯木神社にはご神木として香木が祀られている)。淡路島の歴史書『淡国通記』には、淡路島の南岸に漂着したと記されていることや推古天皇の時代に聖徳太子が開山したということから、由来の地は松帆の日光寺という話もある。
■製造方法について
材料
・現在使用している材料は一部海外から輸入しているものもある。
・杉の葉(九州北部産)
・タブノキの皮
・のり(今は海外より輸入)
・香料(ビャクダン、キャラ、沈香、麝香などを各社の香司が調合。配合割合は企業秘密)
■製造工程
・粉砕した杉の葉にタブノキの皮を混ぜる。
・混ぜたものに秘伝の香料と水を混ぜて捏ねる。
・捏ねて出来上がった「練玉」をパスタマシンのような機械に入れて、線香の形状の押し出されたものをモミノキの材で作られた乾燥板を持ち構えて、竹製のヘラで切断する。
・切断したものを整えて、販売する長さにさらに切断する。
・湿度が13%前後に保たれた乾燥室で1週間から10日ほど乾燥させる。
(乾燥の頃合いは線香を指で弾いたときの「音」で判断する)
※乾燥室には「べかこ」と呼ばれるスライド式の格子窓がついている。この窓は乾燥に適した西風を調整するために付けられている。
※梅雨時の湿度管理が大変。
・現在は乾燥機や乾燥室で乾燥しているが、昭和30年代ごろは軒先で線香を乾燥させていた。
(触り心地はゴムみたい)
(これは西側の窓)
株式会社 梅薫堂 ホームページ http://www.baikundo.co.jp/
遠田のすいか
一宮青果市場
柳沢 岩上神社
準備中
ストック農家(山本農園)
淡路市尾崎地区でストック栽培をしている山本農園の山本晃大さんに花卉栽培に関することや今後の展望について話をうかがいました。
ストック産地は淡路島のほかに鳥取県、和歌山県、千葉県、山形県などがあり、他地域は11-2月がおおよその栽培時期ですが、淡路島は冬季も比較的温暖なため11-6月に栽培しています。
尾崎がストックの産地になったのは60年ほど前。当時は温室が3棟あるだけで1年間十分暮らしていけるくらいの収入があったそうですが、今は花卉自体の単価が下がっているためそんなことはないらしいです。それでもほかの花卉に比べてストックの単価がそれほど下がらなかった理由は、安定的に葬儀需要があることや、輸入品が流通していないことが考えられるとのこと。輸送の間に花序が延びてきたり、横向きにすると花序が曲がってくるため、ストックは輸送に向かないそうです。
尾崎周辺にストック農家は15-16軒あり、そのうち若手農家が3軒。ストック農家は減ってきていますが、需要に対して必要な供給を行える産地として評価を得ているので、それは守り続けなければならないとのこと。若手のいる3軒は早い時期の出荷も行っているそうです(早い時期は供給量が少ないので高く売れるので)。
山本農園では11-6月のストックが主力で、そのほか、すいか(祭りばやし)、ブルーベリー、米を栽培。時々ドライフラワーなども販売しています。
ストックの出荷は農協へ火、木、日曜日に行い、商品は神戸、姫路、大阪、京都に出荷。10本ずつ束ねて100本が1単位。1株に5輪咲いたら出荷できるとのこと。
山本農園では、直売所はパルシェ、元町マルシェ、ナナ・ファーム須磨に卸していて、そのほか飲食店(岩屋コーヒー、山田のMAPPEECOFFEEWORKSのフルーツサンドでブルーベリーを使用)に納品しています。
山本農園 Instagram https://www.instagram.com/farm.yamamoto.awaji/
たまねぎ農園(池上農場)
2022年1月26日(水) 池上農場 池上会長にお話をうかがいました。
元々は建設業を営んでいた池上さん。ミカン山だった場所を切り開いて12~3年前からタマネギ農家も始めました。
現在生産している品種は、ターザン、もみじ、池上農場の新品種ケルたま(あやたけ)のほか早生のものをいくつか。早生は泉州の誉、スプリングスターなど、気候や土地に合うものを試しています。
タマネギの保管は温度管理が需要であることから、自社で冷蔵庫を持っています。以前は9月くらいにタマネギを冷蔵庫に入れていましたが、温暖化に伴い、今は7月くらいには入れているのだとか。冷蔵庫内には多い時で約12,000のコンテナが保存されています。
池上農場ホームページ https://www.awajishima-farm-ikegami.com/