くらしのなかの暦と言葉を集めてみました
夏至 げし
一年でもっとも日が長く、夜が短いころのこと。
これから夏の盛りへと、暑さが日に日に増していく。
夏至 【乃東枯】なつかれくさかるる (新暦では、およそ6月21日〜6月25日ごろ)
乃東とは「うつぼぐさ」のこと。うつぼぐさは冬至のころに芽を出して、6~8月に紫色の花が花穂にいくつも咲く。夏の盛りのころに、葉は青々としているにも関わらず急に花穂が褐色になり、枯れたような状態になることから「夏枯草(かごそう)」という生薬名をもつ。抗菌作用があり、外傷薬として古くから用いられてきた。花穂を煎じて飲むと利尿作用や消炎作用があるといわれる。うがい薬にも。
1年で一番日が短い冬至は毎年ワクワクするほど待ち遠しい。冬至を迎えれば、あとは少しずつ日が長くなっていくと思うと、これから本格的な寒さがやってくるにもかかわらず、冬の出口が見えたようでうれしくなってしまう。
それに比べて夏至のワクワクしなさはなんだろう。これから夏本番だというのに、もう日が短くなっていくなんて。友達と楽しく遊んでてまだまだ遊びたいのに、もう夕暮れが近づいているような気分。といっても、日没はまだまだしばらくは19時台。明るいうちにビールが飲める夏はやっぱり楽しい。